単身赴任 マインドフルネス

前作より進化した部分において、マインドフルネス、瞑想を日常生活に取り入れ、日々精神的に安定した生活を送れるようになったので、この部分について述べます。

まずきっかけは、50歳くらいになった時、頭に妄想が立ち上るようになり困った時期がありました。さすがに、日常生活に支障をきたすまではいきませんでしたが、ここに記すのもはばかられるような暴力的、性的、誇大妄想的な考えがとめどなく沸き起こり、否定しても次々と考えが浮かんでくるような状態が時として出現してくるのです。

このままでは、くるってしますのではないかとおぼろげながら思ってします事もあるくらいでした。

そこで、出会ったのが禅宗の僧侶の方の本で、その様な雑念は雑草みたいなもので、雑草が多いほど、信念、自分の信じている花は強くなるとの言葉に出会いました。

その言葉のおかげで、雑念が沸き上がっても、雑草と割り切り、自分の信念を強化してくれているのだと思えるようになり、乗り切れることができました。

今から思えば加齢による脳の変化であり、体の巡りだったと思います。また、この経験より老年に向かう時に、宗教へ向かう人の気持ちが少し理解できました。

また、禅宗に興味を持つようにもなり、座禅を体験し、とても心が落ち着くことに気が付きました。金沢は世界に禅の思想をひろめた、鈴木大拙の出身地であり、その記念館が市内にありますが、とても心落ち着く場所です。

また、道元の開いた曹洞宗永平寺も近く、その流れをくむ大乗寺も市内にあり、座禅体験、座禅道場があり、とても禅に親しみやすい場所です。

では、私が禅について勉強、知りえた事について、ここで簡単に紹介いたします。禅宗はもちろん仏教の一派です。禅の始祖というのは、菩提達磨、ボーディ・ダルマ、仏教発祥の地インドの人で、5世紀後半から6世紀前半の中国に禅を伝えたと言われています。

日本でもお馴染みのだるまさんのモデルと言われています。また、少林武術の中心地として世界的にも有名な、あの中国の少林寺に伝えたとされています。

そして、日本には鎌倉時代初め位に栄西が中国の宋より日本に伝えたと知られています。西暦約1200年前後の話であり、仏教が日本に伝えられたのが、538年なのでわりと新しい仏教の一派と言えます。

その、教義は、仏は一人一人の人間の中にすでに在る。しかし、その姿は煩悩による目隠しによって見る事が出来ない。その煩悩による目隠しを取り去るためには、ただひたすら座禅し、心を無にすることにより悟りを開き、仏と相まみえることができるとの教えです。

この禅、座禅を学び、経験して行く中で、マインドフルネスに出会いました。マインドフルネスは、元グーグル社員でエンジニアのチャディー・メン・タンが2007年に開発したとされるプログラムです。

座禅における瞑想を主体し、宗教的な事をとりさったプログラムと言われています。学んで行くうちに、この分野で名が知られている禅宗の僧侶であり、精神科医の川野泰周先生を知り、その通信教育を受講する機会を得ました。

川野先生の教えは、現代のマインドフルネスは信仰、ビジネス、医療が融合したものが理想的であり、実践をとおして、幸せに生きるために、目の前の事に集中して生活していくことが大切であると言われています。私も日々これを実践しています。

それでは、具体的にどのようにしているか記します。瞑想ですが、呼吸瞑想と歩行瞑想があります。まず、呼吸瞑想ですが、あぐらをかき、上体の背筋を伸ばします。天井より上体を吊り上げられている様な感覚で、すわりが悪ければ上下左右に上体をゆすってすわりの良い位置を探します。

呼吸に集中しやすいよう胸を軽く張る様にしてください。そして、手を膝の上に手のひらを上にして置き、目は半眼か閉じて、1ⅿ位先を見るようにします。それで、ただひたすら意識を呼吸に集中させるだけです。

いろんな、雑念がわいてきますが、すべてこだわらず流し、呼吸に意識を戻していく様にします。そうすると、しばらくすると呼吸のみに意識が行くようになり心がとても落ち着いてきます。

初めは3分位から始め、徐々に長くしていき15分位を目安に1日2回位行うのが理想的です。禅の本質の一つに物事にこだわらないというのがあります。その考えからも、型、時間にこだわらず、まずは実践してみてください。

そして、効果が得られ、満足するようであれば、川野先生の著書等を参考にして本格的に学んでいく方法もあります。

続いて歩行瞑想ですが、姿勢よく立ち、手を体の前で組み、1m先位を半眼で見て、足裏の感覚に意識を集中して、ゆっくりと歩行していくという瞑想です。

雑念がわいても流し、ただ足裏の感覚に意識を集中していきます。畳1畳分位歩いたら、そこで深呼吸をしてゆっくりと方向転換し、引き続き歩行瞑想を繰り返します。呼吸瞑想のほうが、雑念がわきにくく、足の裏の感覚に集中でき瞑想しやすいような印象を受けます。

時間も3分位から始め5分~10分位1日2回が理想的かと思います。この、呼吸瞑想と歩く瞑想を組み合わせる事により、より効果的に心を落ち着ける事ができます。

新型コロナウイルの流行で心がざわつく昨今、この瞑想を実践し心穏やかに過ごしております。単身赴任をしていると、一人のためいつでも瞑想しやすい環境と言えます。

禅僧の方に聞いたのですが、さらに足をハードに組む座禅を1日何時間も毎日するのが日課との事でした。修行になるため、自分を追い込み悟りを開くのが目的との事です。

一般人はここまで取り組むことはまれですが、修行がしたいとの事であれば、全国にある禅寺で体験座禅から1日入門、さらに数日の入門に対応もしている所もありますので問い合わせてみてはいかがでしょうか。

マインドフルネスを実践するにあたり、禅の考え、座禅の方法を学ぶ事は、とても理解が深まり有意義と思います。

また、禅が鎌倉時代に入ってきて、主にその後も含め武士中心に支持された事も興味深く思います。他の大乗仏教は端的に言うと、念仏を一心に信じ唱えれば成仏し極楽浄土へ行けるとの考えです。

この他力の教えでは武士は物足りなかったのだと思います。明日戦いで死んでしまうかもしれない武士は、能動的に座禅により悟りを開け、不安を解消するのに瞑想を活用したのだと思います。

また、学ぶ中で、ある禅僧が半世紀近くにわたり、一人で禅の修行を山奥でしていたとの話がありました。普通の人であれば発狂しそうな状況でも、瞑想により心を維持できる可能性があるのだと思います。

その事より、単身赴任の生活で一人の不安感を和らげるのに禅、マインドフルネス、瞑想は有用と思い取り入れました。単身赴任時の不安解消の参考なれば幸いです。

カテゴリー:

返信がありません

コメントを残す