次に村上龍さんの作品を取り上げます。村上さんと言えば限りなく透明に近いブルーでデビューした、独特の世界観を持つ作家さんです。たぶん私と同じくらいの年齢の時に出された以下の作品、同年代の人間を描き、心に響きました。
心はあなたのもとに(文春文庫) 投資家の主人公が出会った風俗嬢とのメールのやり取りを中心に物語が展開されます。相手の女性が、不治の病で徐々に弱りながら、交際は続いていきます。不倫でありながら、純愛的な物語で、最後はそこはかとない余韻を残します。さすが、村上龍、きれいごとで済まさない大人の恋愛小説という感じです。主人公が出来るビジネスパーソンで単身赴任に近いようなか形で、ホテルで集中して仕事に取り組んでおり、やはり男は集中して仕事をする時は、単身赴任の様な形態が理想的なのではと思わせてくれる作品です。
55歳からのハローライフ(幻冬舎文庫) まさに私の年齢に向けた小説。短編で55歳位からの人生の物語を、男女何本かそろえています。第二の人生を考える時、村上流のメッセージとエールを送ってくれていると思います。特にペットロスと言う短編は、思わず感涙の作品でした。
続いてシリーズ物で一つ上げます。ビブリア古書堂の事件手帖 三上 延さん著書です。全7巻になります。著名作家の作品にまつわるトレビアを詳細に記した推理小説で、本フェチにはたまらない作品です。ストーリー性も奥行きがあり、読み応え十分です。数年前の大ベストセラーなのでB社に行けば何巻かは必ず100円位で買えると思います。何巻から読んでもストーリー的にはついていけます。
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