単身赴任のメンタルについて

単身赴任のメンタル面について考えてみます。メンタルで一般的に一番罹患しやすいリスクの高い疾病は何といっても「うつ病」ではないでしょうか。

厚労省のデーターによると2014年現在、うつ病は100万人を超えそれが原因で年間3万人超の方が自殺しています。

うつ病までは至らなくても日常生活に支障をきたしやすいうつ状態はその何倍もいると考えられています。

私の周りにもうつ病、うつ状態の方を何人も知っています。

私自身も高校生時代、多分うつ状態に陥ったことがあり、受験生であるのにやる気がまったく出ずまた思考がまとまらない状態が続き、焦燥感と倦怠感にさいなまれ苦しい思いをしました。

今思えば自殺願望まであったと思います。幸い軽症であった様で精神科医の斉藤茂太先生の一般向けのうつ病対処法を記した本を読み、その対処法を実践する事により自然とうつ状態が改善していきました。

その様な状況で幸運にも志望校の大学に現役で合格し進学できることが出来ました。大学進学時にはほとんど改善しており後を引く事はありませんでした。

今や心筋梗塞でも3ヶ月もすれば職場復帰できる時代ですが、うつ病に関しては知人を見る限り最低半年長ければ数年職場復帰に時間がかかる事が多い様です。

また、症状の一つに自殺願望があるためより注意が必要です。生涯に一度はうつ病にかかる人は約10人に1人くらいです。

中高年でもうつ病のリスクは低くないのであなどれません。環境の変化により発症する事があり、単身赴任を契機に発症してくる可能性は否定できません。

気分が重い、思考がまとまらない、不眠、食欲がない等の症状が1週間以上続くようであれば注意が必要です。

おかしいなと思ったら、今はメンタルクリニックが市民権を得て発達してきているので、信頼できると思える専門医に受診する事をお薦めします。

以上の事をふまえ私なりのアドバイスを述べます。前述の内容を守りあくまで参考程度に読んでください。

まず、必要を感じた時はうつ病について知ることが必要です。ネットの信頼できる情報で自分が本当にうつ病、うつ状態にある程度当てはまるのかを確認します。

ある程度当てはまるようであれば精神科医が書いた一般向けのうつ病・うつ状態の本を読むことをお薦めします。

うつ病について知り本のアドバイスを実行する事により認知行動療法の基礎ができると考えられます。

私の高校時代の経験でもその症状が病気によるものであると知るだけで随分と気が楽になった事を覚えています。

それまでは、得体の知れない症状におびえ、原因がわからないだけに解決方法も見出せずさらに気分を落ち込ませていた様に思います。この、原因を知り解決方法を知るだけで、治癒に向け前進できるとおもいます。

また、日本海側に単身赴任する際に気をつけたいのが、冬季の日照時間短縮に伴ううつ病、うつ状態です。

これは、冬場天気の良い太平洋側に生まれ育った人が、冬場天気の悪い日本海側に赴任する事により起きてきます。

原因は冬場の日照時間が大きく違うため起きます。人間は明るい太陽の光を浴びると、目から脳に信号が伝わり脳内で「脳内神経伝達物質」の一種類であるセロトニンが増加します。

このセロトニンの脳内での減少が主な原因で、スムーズな脳内の神経伝達が出来なくなり、うつ病、うつ状態が発症すると言われています。

このため、冬場日照時間が極端に少ない日本海側で生活すると、このセロトニンが減少しうつ状態になりやすくなります。

また、日本海側の冬の天候は厳しい所が多く、1日中強い風が吹き、雷が鳴り、雪が降り続き、気温も低いため大変なストレスとなります。

この様な事が重なり続くと最初は冬場の日照不足による季節性のうつ状態が本格的なうつ病へと進展するリスクを持っています。

私の単身赴任している北陸において、知人でうつ病を患っている人のほとんどが太平洋側出身でありこのケースに該当しています。

予防方法としては毎日できるだけ同じ時間に起き、朝の光を浴びる様努力します。

日中は積極的に日光を浴びることも大切です。そして3食規則正しく食事をする。 また、運動も効果的で脳から抗うつ作用のあるホルモンが分泌されたり、神経の成長を促すことが明らかにされています。

ハードなスポーツでなくても、日常生活のなかで適度に体を動かすことです。 そして、ストレスをためない様に自分なりのリラックス方法を見つけたり、気分転換のため趣味を持つなどです。

特に冬場自宅が太平洋側にある方は週末帰宅し、大いに日光浴を兼ねて戸外で活動する事をお薦めします。私も週末は散歩、サイクリングに精を出しています。

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