単身赴任の期間を定年後の老後の準備期間と考える事もできます。
私も自宅より仕事に通っている時代は職場との往復だけで、日常生活はすべて妻に任せていました。
そのため、世の中の物価がどの位なのか、家事の大変さ・ノウハウ、世の中の景気等については知る機会がほとんどありませんでした。
ある意味無関心のまま結婚以来10年間以上40歳前まで生活していた事になります。
それが単身赴任する事になり自分で生活するようになるとパン一斤がいくらで、刺身パックがいくらでどこが安いか否応なく考えるようになりました。
この様に物価は身近な問題となりこの頃のアベノミクスによる物価上昇は手に取るように感じることが出来ます。
また、家事も最低限こなさなければならず、妻の大変さも実感できますしノウハウについて妻に何度も教わりました。
そして、景気についても毎日のようにスーパーに行き、また週末JRに乗り自宅を往復するため肌で感じる事が出来ます。
この様な経験より老後もし妻に先立たれても、この単身赴任生活を復活し続ければ生きていける自信があります。
もし、単身赴任生活を経ないで老後妻に先立たれたら、この自信もなく一気に老いて寿命が短くなってしまったと思います。
また、ここまで至らなくても単身赴任を経ずに老後を迎えると、世の中に疎く、家事は妻任せで、家の中で粗大ごみになるか、妻にまとわり付く濡れ落ち葉になる危険性が高かったと思います。
しかし、単身赴任で生活するようになり自分一人でも生活して行ける自信がつき、その延長線上に老後妻より自立して生きていける自信とノウハウを身に着けたと思います。
面白いもので単身赴任した方が家事は身近に感じ、家事の大変さも解るので、妻への感謝の気持ちも強くなり、手伝う事も多くなりました。
他にも自分は金沢に単身で生活し仕事で稼ぎ、かつ家族を京都で支えていると言う強い自信にもつながり、自分自身のセルフイメージ向上に大変役立っています。
最後に定年後にやろうとしている趣味、仕事についてもその準備期間として活用できます。
定年後に備えての準備に関する本を何冊か読んだのですが、どの本にも定年してから始めていたのでは遅すぎる事が述べられていました。
本によると大半の人は定年してからやりたい趣味を始めたり、やりたい仕事をしようとする様ですが、なかなか上手くいかない様です。
理由としては今まで習慣がなかった事を気力、体力の落ちてきた60歳過ぎてから始めても、継続し習慣として身に付き難いとの事です。
そのため、やりたい事があれば定年前気力、体力がある50歳位から何個かチャレンジし、その中で自分が気に入って継続できる事を習慣化し老後も続けていくのが、一番成功し易いとの事でした。
単身赴任はこの様な過程で、新たな事に挑戦するには恵まれた環境と言えます。家族の目、他人の目を気にする事なく老後に向けて新たな挑戦をしていける環境にあります。
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