単身赴任は当然ですが自宅からある一定距離、離れた場所で行われるため、自宅との往復の中である一定時間移動する事になり、旅行気分が味わえます。
普段、単身赴任をしていないと旅行に行く機会は家族と年数回と言うところですが、赴任する事により強制的、一般的に月1回以上となります。
この場合、会社の助成の関係もありますがなるべく公共交通機関をお薦めします。
特にJRで移動すると世の中の動きが良くわかります。また、往復する事に飽きてきたら途中下車して見知らぬ街を散策、観光する事も出来ます。趣味の登山を途中下車して楽しむ事も可能です。
例えば私の場合この10年間京都と北陸を原則1週間に1回往復していますが、赴任当初はバブル崩壊後の失われた10年の不況が続いており、乗客も少なく満席になる事など正月、ゴールデンウイーク、お盆を除きほとんどありませんでした。
また、乗車している乗客も単独のビジネスマンが多く寝ているか、本を読んでいるかで車内も静かでした。
しかし、アベノミクスの頃は、好況の影響もあり帰路の週末金曜日はいつも満席で座れない事もあるくらいでした。
特に週末金曜日帰路の乗客がビジネスマン、週末関西圏を旅行する若者、ご老人の団体旅行で活況を呈していました。
ビジネスマンを見ても数人で移動し車内の帰路を活用しビールで乾杯、懇親を深めている場面を見かけるようになりました。
そのため、車内が少し騒がしくなった様に思います。北陸は企業の工場が集中している場所であり、その関係の出張である可能性が高く、ビジネスマンの出張が増え元気が出ている事から景気が確実に回復している事が伺えます。
この様に景気の動向を肌で感じる事が出来ます。また、2009年に新型インフルエンザが大流行した時は旅行、出張を皆が自粛した事もあり、車内はがらがらで乗っている乗客もみなマスクをしていました。
もちろん、私もマスクをして移動していました。乗客が皆マスクをして静まりかえった車内は陰鬱で不気味としか言い様のない光景でした。この経験も世の中の動きを肌で感じる事の出来るエピソードと言えます。
この状況は新型コロナウイルス流行と類似しており、時代はくりかえすと実感しました。
人によってはJR等で場合によっては混んでいる電車で毎週移動するのは面倒でストレスを感じる方も多いかもしれません。
自分も当初はその1人でしたが解決方法の一つとしてJR西日本の株主になりました。JR西日本は株主優待として乗車料金半額の券を一定数の持ち株に対して配布しています。
それを活用して自腹で往復している旅費を少しでも軽減しようとして最初始めました。
しかし、株主になってみると車内が空いていると経営上大丈夫かと心配になって株価をチェックしたりしました。
新型インフルエンザの時は確かに乗客が減少し株価も低迷していました。
しかし、ここに来てアベノミクスの影響もあり株価も上昇して家の資産価値を高めてくれています。
乗客が混んでいると株主としては儲かっているのでうれしくなります。JR各社この様な株主優待があると記憶しておりますし、割合配当も良いので一度検討してみる価値はあると思います。
最後に往復の移動時間を読書の時間として活用する事を特にお薦めします。
私も最初は仕事と育児に不慣れで移動の時間は疲れて寝ている事が多かったのですが、そのうち慣れてくるに従い少しずつ余裕が出てきました。
そうすると車内で眠くならなくなりました。最初は車窓からの景色を楽しんでいましたが毎週になると飽きてしまいする事がなくなってしまいます。
その時、ありきたりですが積読してあった本を1冊とり、たまには本でも読むか位の気持ちで読書しだしました。
単身赴任前までは仕事と育児にかまけて1年に数冊しか本を読みませんでしたが、この移動中の読書にはまり今では月3~4冊位はコンスタントに本を読んでいます。
私の場合原則毎週必ずこの移動時間がありますので、強制的に往復約4時間の読書時間が確保できます。
また、車内ではこれといってする事がなく読書に集中できる環境にあります。今ではこの読書習慣は私にとってまさに宝です。
この読書習慣を約10年間続ける事により、じつに多くの事を学び人生を豊かにしてきました。
本の読み方は最初自分の興味あるものを手当たり次第に1冊ずつ読んでいました。
しかし、ある本に10冊同時に読むほうが多くの本を短時間に読書できるとの事を知り、さすがに移動中に10冊の本を持ち運ぶ事は出来ませんので3冊位にして読書しています。
確かに1冊のみ本を読んでいるといきづまったり、飽きてしまうと読書が中断し時間が無駄になり、最悪読書の習慣が廃れてしまったりします。
しかし、3冊位同時に読んでいると1冊飽きても次の本を気分転換に読めるため時間が無駄にならず読書を継続できます。結果多くの本を読破できました。
それだけ多くの本を購入するにはお金がかかると思われる方もいるとおもいますが、ほとんど図書館で借りた本です。
これも単身赴任の強みですが赴任先と住居先の2箇所の図書館カードが作成できます。
私の場合は現在、京都市と金沢市の図書館カードを持っています。京都市には住民票を登録していますので、免許証を見せれば図書館カードは作成できます。
また、赴任先の金沢市においては単身赴任している旨を告げ、免許書と赴任先住所を確認できるガス・水道または電気料金請求ハガキを提示すれば作成できます。
ほとんどの公立図書館はその地区に住居または勤務していれば図書館カードは作成できます。
福井時代は福井市、丸岡町、松岡町の3枚の図書館カードを作成、持参していたほどです。
また、この頃の図書館にはほとんどインターネットで検索・予約するシステムが整備されています。
このため、2箇所の図書館を活用すれば新聞・雑誌等で気になった書籍、著者、自分の興味を持っている事のキーワードを入力する事により最新の書籍以外はだいたい希望の本を予約、入手する事が可能です。
2つの図書館とも10冊まで借りる事ができ期間は2週間ですが、ネットで後2週間延長する事が出来ます。この様な方法を活用しこの10年間読書を続けて来ました。
参考のため記しますと読書してきた分野は育児関係に始まり、ローン早期返済のための効率的な家計・節約術、それが発展し金融・経済学、仕事を効率的にするハウツー本多数、自分の営業に役立つ行動経済学、人生を豊かにする自己啓発、歴史本、小説等多岐に渡っています。
また、よく読む好きな作家は本田健さん、勝間和代さん、小宮一慶さん、大前研一さん、司馬遼太郎さん、東野圭吾さん、百田尚樹さん、池井戸潤さん、マルコム・グラッドウェル、デール・カーネギー、ナポレオン・ヒル等が上げられます。
この多読によって自分にも執筆によって何か人に伝える事が出来るのではないかと思いこの本を書くきっかけとなりました。
また、この多読でめぐりあったある本に多読する人はいずれ自分で本が書きたくなるとの一節に触発された事も大きく影響していると思います。
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